腰痛の時に腰が動かなくなる原因の骨が、腰の五番目の骨、第五腰椎です。
第五腰椎は不思議な動きをする骨です。 背伸びをするときは、少し前方、腹部の
方へ移動しますし、挨拶する場合の姿勢前屈をするときは、少し後方に移動します。
ギックリ腰を起こすと、大きく二通りの症状に分けられます。腰が前に曲がらなくなる
症状と、逆にへっぴり腰になり、腰が背屈位、反れなくなるという症状です。
前屈、前に曲がらない症状を呈するものは、腰の骨の中心(前後)より背中側の筋
肉捻挫による筋の痙攣硬縮又は硬直によるものです。背屈、反れなくなるものは、
腰の骨の中心(前後)より、腹部側の筋肉の捻挫による痙攣硬縮又は硬直によるものです。
最近この背屈位を取れない、腰痛の扱い方を覚えたのか、無資格者団体が大腰
筋や腸腰筋のマッサージの指導をしているようです。しかし腰肋筋や腰方形筋が関
係する場合もありますので、それぞれ筋肉に付加をかけた状態で、按圧診断をする
とよくわかります。
腰を支えている筋肉のひとつに横突起間筋があります。この筋肉は前部筋と後
部筋があり、左右四本の筋肉で 一つの椎間を支えます。前屈できない時は後部
筋が、反れない時は前部筋の障害です。
又腰最長筋、腰肋筋等は、前屈できない時、腸腰筋や方形筋は反れない時に、
障害がみられる筋です。治療は第五腰椎が前後に二ミリ程度自由に動くように
すれば痛みは即座に止まります。
針治療で正確にそれぞれの筋肉の腱と筋の接合部に針を当てられると、ほとんど
一回の治療で治癒します。ひどいぎっくり腰でも二回から三回が治療の目安で完治
します、三回以上の治療が必要な方は、千人に四〜五人程度です。
三回以上の治療が必要になる場合は、椎間板の障害や腰椎癌やカリエス又は
変形等の器質疾患が考えられますので、レントゲンやMRIの詳しい画像診断が必
要になります。
鍼灸師の見立てが通用する範囲は、安静時痛が無い、筋肉に力をかけた時に
激しい痛みを訴える、つまり運動時痛を主訴とする場合と考えるべきです。
特に有免許者は、何でも治せる等の素人的発言は避けるべきでしょう。
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