生かされる縁    宮崎県 延岡市 鍼灸院 
丸井太郎
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灸の字は

治療師として活かされている。
いくら小生が治療師であると広報しても、一人として
施療される者がいなかったら、只の人。
受療された人に、支えられ支えられての今。
五十年生きられた事に対し、感謝で一杯です。


おしめの取れなかった頃に祖父の「お灸」との出逢い、
悪戯〔いたずら〕の罰に桜の木に繋がれて、お灸を据えられた日。
嬉しいとか懐かしいと言う「想い出」とは、ほど遠い記憶。


不思議な治療師としての「縁」に動かされ、民間療法、
電気治療の公開販売、保健所より中止命令。
事故で三階より落下、腰痛・坐骨神経痛の闘病生活。
光を失った友の治療により、闘病生活は終わる。


わずかな袖触れ合うような縁。
鍼灸師岸川美好氏により
治療世界への道を拓いてもらう。
治療技術も生き方も、
訪れた人々に、ひとつひとつと教えて頂きました。


治療師を目指す仲間により、本ものを解く力を頂き、
先に逝く友により命の尊厳と儚さを
共に過ごした、犬や猫達により優しさを頂きました。


何一つ、自分の力は無い。
すべて「縁」の力での人生。
行かされ、生かされ、活かされ続けた。


日々の感謝中で「本気」に出会う、
つもりで無い、「本気」。
人として治療師としての絶対の「気」を。


何れ逝かされる「縁」を持つ私。
知れない明日を語らず、
今日を、今を、そして求めたこの道に、


小さな自分を、活かして生きたい。

阿蘇早暁
雪の阿蘇